はとさんです。名乗るときに肩書きにいつも迷うのですが、おおむね「一般オタクの」とか「自称占い師の」とつけることが多いです。
一般オタクのはとさんは本当にただの一般オタクなのでいいのですが、自称占い師のはとさんはどうにか占いでお金をもらえるようにならんと肩書きばかりで寂しいものです。
しかし、一般オタクのはとさんは「お金をもらえるようになるために」どうするか、について非常にシビアです。なぜなら、雨後のタケノコ、柳の下のドジョウ、そうした有象無象……ここでは非難を覚悟して「個人起業家」のレッテルを貼りますが、彼らに無闇とTwitterをフォローされては即ブロックする側の人間であるからです。
つまり、既存の個人起業家のやりかたをなぞっても、一般オタクのはとさんを顧客とすることはできない。
顧客は自分に近い性質を持った人を想定したほうが何かにつけて楽です(たぶん)。自称占い師のはとさんは一般オタクのみなさんにどうにか自分の占いを「いいな」と思ってもらえるように、「しないこと」を決めました。
オタクはなぜ個人起業家を即ブロするのか?
簡単ですね。「求めてないものを押しつけようとしてくる」からです。
オタクはなんとなく暇だからTwitterをやっているわけではないのです。「神絵師は神絵師としか仲良くしない」と言われることがありますが、それは結局「自分と似た属性の人間のほうが話が合うし楽しい」というだけのこと。もし創作をするオタクなら、同じように創作するオタクと仲良くしたいものですし、気の狂ったオタクなら、同じように狂気を振り乱しているオタクをTLに並べておくことによって己の狂気をも研ぎ澄ますのです。
そう、狂気。おれたちに必要なのは狂気です。
オタクには「ちょっとした問題を解決してくれるステキな体験談」や「安い共感」なんぞ必要ありません。狂気。ただ狂ったオタクの狂気を吸うことでしかおのれの狂気を維持も肯定もできないのです。
あと、「検索からいいねやRT、フォローをする」こと自体オタク・マナーとしてはちょっと行儀がよくない。
なぜならオタクのTLは雑多で、たまたま検索ワードにひっかかるようなことをつぶやいていても、5秒後には推しに狂って滝のように別のことをツイートしている可能性があるからです。見知らぬ人にフォローされたオタクはだいたいちょっと「いいの?こんなアカウントフォローして……」と戸惑っている。
基本的にオタクのフォローや人間関係構築(いいね・RTなどのアクションを含め)は紹介制です。知らない人の通知欄に自分が出現することを申し訳なく思っていますし、自分の通知欄に知らない人が現れたら警戒します。(ときおりフォロワーのフォロワーなどがよくいいねをしてくれるので通知欄で「いつもの人だな」となることもありますが、それはもう紹介を受けてるんだよな)
ですから、オタク相手に自分の商品やサービスを売り込もうと思ったら、「フォロワーにシェアしてもらう」のがいちばんですし、もしかしたら唯一かもしれません。とにかく検索からむやみやたらにアクションして回るのが下策だということしかわからない。だからよかったらこの記事やはとさんのサイトの中で「いいじゃん」と思ったものがあればシェアしてね。
自称占い師のはとさんがしないこと
効果効能をうたわない
占いとはあなたにはっきりした利益をもたらすものではありません。
占星術の視点からわかることは誠実にお伝えしますが、それは「占星術の視点からわかること」であり、真実である保証もなければ、それをもとに判断したことについて責任もとれません。
あなたの人生をどちらに向けて進めるか決めるのは常にあなたです。その参考情報を占いにたずねることはできても、未来を委ねてしまうべきではありません。
お告げをしない
占いではあなたの未来は確定しません。
未来に起こることについてはっきりと予言することはできませんし、「こうしなさい」と言うこともありません。
「あなたにはこういう方向性が向いているのではないか」と提案することはありますが、その方向性で「どうやっていくか」決めるのはやはりあなたです。「占いの言うとおりにしなければ不幸になる」という占い師は、占い師ではなく詐欺師です。
共感の安売りをしない
わたしにはあなたの気持ちはわかりません。
別々の人間ですから当然です。占星術によってあなたのすべてが見通されたような気になることはあるかもしれませんが、わたしにはあなたのことはちっともわからないまま、「……って星は言ってますけど」と様子をうかがっているだけです。
わたしから積極的に「あなたの気持ちやつらかったこと、わかりますよ」と言うつもりもありません。弱っている人につけこんで商売はしたくないからです。弱っている人には休息や、しかるべき機関へ助けを求めることをおすすめしています。
理論にもとづかないことを言わない
占星術をつくるものは科学の理論ではありませんが、科学よりもっと歴史ある理論です。
わたしには霊感はありませんので、なにか言えることがあるとすれば「占星術の理論にもとづいて」か、もしくは「一般的に考えて、常識的に」どうか、ということだけです。
占星術の理論はもちろん科学的根拠はありませんから、「こういう理論もあります」と参考までに提示するだけです。しかし、理論のない不透明なことを断定することは特に厳しく慎みます。
自分を特別扱いしない
わたしは一般オタクです。たまたま占いを勉強して、少しできるようになっただけです。
「わたしだけがあなたに提供できる特別なもの」などどこにもありません。半年でも占星術を学べばわたしくらいのことは誰でもできるようになるでしょう。
ただ、ここに、「たまたま占星術を学んで、それにもとづいて何か言いたいと思っている」一般オタクがいるのです。他の才能や技能を持つ誰かではなく、わたしが、たまたま、ここに。
そのことをおもしろいと思うなら、少し話を聞いていくといいかもしれません。
生きることは簡単ではないし、世界はわかりやすくない
いわゆる「個人起業家」のセオリーとして、「自分だけが提供できる特別な利益を、簡単に成功できるとうたい、今だけ、あなただけにと提示する」ことが成功のパターンのように言われることがあります。
しかし、そうしたセオリーに従って行動した結果、無数のオタクは彼らをブロックするのです。
顧客が誰でもかまわない、お金さえ払ってくれればいいのなら、そのセオリーでお金を出す気になってくれる人を相手取ればいいでしょう。
でも、わたしは自分のようなオタクに話をしたかったし、彼らの話を聞いてみたかった。
世界はわかりやすい成功の法則に従ってできてはいません。自分は決して特別な存在ではなく、ものごとはひとつひとつかたちが違って、どんなことにもそれだけの対処が必要です。
わたしに特別な部分があるとすれば、そうした「わたしだけのかたち」と「あなただけのかたち」のあいだに結ばれるなんらかの関係が唯一無二であるということを知っていることかもしれません。
ここに、たまたまわたしがいること。その近くに、たまたまあなたがいたこと。
それは特別なことではありますが、同時に世界中のあらゆる場所で常に起こっているありふれたことです。
ここにいたのがわたしでなくても、そこにいるのがあなたでなくても、世界は変わらず動きます。
でも、あなたの記憶にわたしが(一時的にでも)残るということは、きっと素敵なことだと思います。