はとさんのソーラーリターン2023+αの解説

2月25日ははとさんのお誕生日でした。

占星術的なお誕生日として、「ソーラーリターン」というものがあります。

生まれたときの場所に太陽が帰ってくる時点のホロスコープですが、惑星の進み方は星ごとに違うので、太陽が同じ場所にいても他の星は別々の位置にある図になります。

はとさん(1991年2月25日生)のソーラーリターン図を2023年のものを中心に、その年にあったことを思い返しつつ数年さかのぼって見ていこうと思います。

2023年

2023年のソーラーリターン図なので、2024年2月ごろまでの1年を占うものになります。

めちゃくちゃ偏っているように見えて、三要素(クオリティ)と四素子(エレメント)は非常にバランス良く分布しています。よく言えば安定しており、悪く言えば尖ったところがなく動きに乏しいといえるかもしれません。ホロスコープの下側に惑星がすべて沈んでいますから、自分の内側や基礎を固め直す地道な年になりそうです。

アスペクトを見ていくと、誤差の少ないほうから、太陽と月がきっかり60度。月はドラゴンヘッドとぴったり重なっています(出生時間の正確さに疑問があるので、ちょっと怪しいところではあります)。火星と水星は120度で、天頂とグランドトラインです。水星と天王星は90度。冥王星と海王星はゆるめですが60度です。

わりと福々しい感じです。ハードアスペクトも少ないですね。ソフトアスペクトだから良い・ハードアスペクトだから悪いというわけではないのですが(むしろハードアスペクトが少ないとパワー不足を感じる)、組み合ってるのが太陽と月だとやっぱりキラキラしてますね。公的な立場と自分の内面がうまいこと噛みあってくれるといいんですが。

水星の表す言語・コミュニケーション・伝達・仲介などについて、基本的にスムーズに進めることができると考えられますが、変化や離別がときに破壊的に訪れることがありそうです。天頂とのグランドトラインを含めて良いなら、知性をもって社会的な成果に積極的に取り組める、と読めるかもしれません。そのときも、「変えること」「やめること」「逃げること」などを恐れるべきではないでしょう。

見えないもの、夢やあいまいなもの、そして意識の外のことや自分ではどうしようもできないこと。そういったものやことが不思議とわたしに影響を与えてくることもありそうです。おそらく知覚の外で進んでいくそうしたことが不思議と気になったり、あとから気づいたりすることもあるのかもしれません。

2023年からの1年はこんな感じですが、これまでのソーラーリターン図とその年にあったことを並べてみないと雲をつかむような話だなと思ったので(基本的に未来のことは雲をつかむような話しかできませんが)、ここまでの数年について振り返ってみようと思います。

2022年

2022年。全体に体調が悪かったようです。とくに良い日と悪い日の差が激しく、2〜3日うめきながら寝込んではケロリと元気になる、というのを繰り返しています。

年のはじめには復職してわりとすぐダメになり、10月からは今の職場に勤めていますが一ヶ月もたずにダメになっています。今もダメです。

しかし元気な日は元気なので、いろいろと新しいことを思いついたりはじめたりやってみたりしています。また、その延長として、2020年8月から2年続けた月刊ネットプリントプチアンソロジーを終わらせたことも記録しておくべきでしょう。「続ける」ことをコンセプトとしてはじめたものを終わらせることは、相応の意志が必要です。

新しい人ともお知り合いになることはじわじわとありました。爆発的に人脈が広がったわけではないのですが、FF14つながりでじんわりとTwitterのフォロワーさんは増えています。FF14内のことを考えると、4月にRP推奨店「くろねこ亭」をはじめ、ゲーム内RP関係の知り合いが増えたのも2022年の特徴です。同時に、企画に参加してわりとすぐ爆散したり、期間の末にお世話になったFCを抜けたりしたことも思い起こされます。Twitterをブロックされるのは気づかないので記録しようがないのですが(これ、冥王星かもしれん)いつも通り粛々とあったであろうと思われます。出会いと別れ、というととたんに陳腐になりますが、はじめたこととやめたこと、は並べて記録しておいたほうがいいなと思いました。今。

さて、ホロスコープからみていくとどうでしょう。

射手座の月が火のシングルトンですね。内心・感情・受動などについて不安定さがあり、上の空というか、よそ事を考えていて戻ってこない感じがします。行動については2023年と変わらず安定しています。変化がないのではなく、支出と収入がトントンな感じ、といえばいいでしょうか。出会いもあれば別れもあったね、みたいな感じです。

アスペクトをみていくと、金星と火星のぴったり重なったところに、海王星がこれも誤差なく60度になっています。非常に力強く、二刀流で変幻自在な感じもありますが、エネルギーや喜びが行方不明になってしまいそうな危うさもあります。発散の方向があいまい、というのでしょうか。「オレはやるぜオレはやるぜ」とはやる肉体を正しい方向に向けてくれるそりの乗り手がいないような気がするのです。

また、月と木星もぴったり90度になっています。これも上の空な気持ちを幸運が甘やかすような印象です。実際今の職場は放任主義で休みたいといえば言っただけ休ませてくれるのですが、それが良い結果をもたらしたかというと全然良くないし首が回っていないので、2022年の致命的なところはこれかもしれません。

月には水星も60度になっています。上の空な意識がどこにいるかというと、ほうぼうを旅してまわっていろいろな「やりたいこと」「気になること」を集めてきているのです。知的好奇心は非常に旺盛な1年だったと思います。突然YouTubeで海外のヒストリカル趣味の動画を見てコルセットの型紙を買ったり、折りコンに喫茶店の道具をおさめて公園でふるまいコーヒーができないかと思いついたり、おもしろいことをいろいろやってみたくなりました。実行したこともいくらかはあるかしら。前述の通りエネルギーの使い方はとっちらかっていますから、何かをやりとげたわけでもないのですが。

そういえば、占星術講座を受講して真剣に占星術を学び直したのも2022年です。マジで?2021年11月の鑑定旅、講座受講する前にやってたの?講座がすごくわたしを成長させたかというと、若干肩すかし感はあるのですが、知識の整理ができて鑑定がすっきりしましたし、なによりとてもいい教科書にめぐりあえました。講座の受講後はサイトに占星術相談箱を置いたり、より前向きに占星術師としての活動を進めています。ただし、これも出会いと別れのひとつであり、登録してみたチャット占いサイトはてんでダメでまったく活動していません。自分のやりたい鑑定について学びはありましたが。

2021年

この記事書きはじめて何時間経ったんだろう。その年にあったことを思い出すのにTwitterを掘っていると無限に時間が溶けてしまい、「情報を整理して記録する」ことの大事さを痛感しました。

さて、2021年です。この年は先述のとおり11月に片道きっぷで東京にゆき鑑定料で帰りのきっぷを買うというおもしれーことをしました。かけがえのない経験ではありますが、無茶をしすぎたなと思うところもあります。多くの人の厚意に、言葉にならないほど、本当に、最初から最後まで、助けられたのですが、その陰でわたしを「無理だな」と思いそっと距離をとった人も少なくないだろうと思われます。

11月にはそんなおもしれーことをしているのですが、なんとどうやら占いの勉強を真面目にはじめたのはこの年のようです。2021年の1月にはじめてひとの出生図を読ませてもらっているので厳密にこの期間内ではないのですが、7月にはFF14内で「星読処うたかた」をはじめて名乗り、この1年をかけて大きく占星術への関心を深め学びを続けてきたといえます。

また、オタクとしては3月にはじめてのアンソロを発行し、記念碑を建てたといえます。こうして行動を連ねているといろいろやりました感が出るのですが、体調は基本的に悪く、騙し騙し1年勤めた職場を休職というか、「戻ってきてもいいけどいったん契約終了で」と退職しています。このころの体調も今とさしてかわりなく、元気なときは元気だがダメなときはダメ、だった気がします。

さて、ホロスコープ上では不動宮に6星が集中し、火の星座にひとつも星がありません。これだけ無茶をやったのに情熱からではなかったんでしょうか。MCとアセンダントは火の星座にありますから、外から見れば派手で華やかな活動でも、自分としては気ままにやりたいことをやった結果なのかもしれません(風の星座である水瓶座に4星集中しています)。不安定ゆえに安定を強く求める、という水瓶座の性質を表している、といえばそうですね。じっと安定していること、続け維持すること、が多かった、とみるのであれば、この一年は月刊プチアンソロをずっと継続していましたから、そのとおりともいえます。いやでもこの年仕事がじわじわダメになって9月に退職してるのに維持・継続とは。まあ「同じことを続け、習慣にする」のがまるでダメなのが明らかになった年でもあるので、この年のテーマが自分に合ってなかったってことなのかもしれません。

アスペクトは、土星と天王星がきっちり90度。天王星には太陽も60度です。変革、別離、やめること、に厳しく制限がかかっていたようです。やめた職場にはめちゃくちゃ未練がありましたし職場側も「戻ってきていいよ」と言うくらいわたしを大事にしてくれました。それでも仕事は辞めざるをえなかった。土星と水星は4度離れていますのでオーブはゆるいですが水星も天王星と90度と思えば、旅やコミュニケーション、知性について変化が大きくハチャメチャな1年だったのもうなずけます。ちなみにFF14をはじめたのが2020年10月で、2021年内には当時の最新パッチ漆黒5.5まで完走し、12月頭の暁月を迎えていますから、「FF14をずっと続けていた」といえば継続ですし、「FF14のシナリオでしっちゃかめっちゃかだった」といえば変化です。

もうひとつバチバチにオーブがタイトなのは、冥王星と月の180度に火星の調停が入ってるところです。何かよーわからんところから受信した電波をうまいこと活力や積極的な行動につなげていけた、とみるべきでしょうか。積極的すぎんだよな。結果の善し悪しはともかく、といえる程度に破滅的な失敗をしなかったので、冥王星が絡むわりにはうまくいったといえるかもしれません。ちなみに火星は金星と90度です。11月の鑑定旅は非常に満足いくものではありましたが、鑑定料をかきあつめて宿代を払い期間の延長をしたため、金銭的には「なんとか帰ってこられたね」というぐあいの赤字です(その節はめしをおごってくれたみなさまありがとうございました)。そういや帰り道に財布見失って金借りたんだわ。綱渡りすぎかよ。

あとはまあオーブが5度のアスペクトもあるといえばあるのですが、これだけバチバチにタイトなアスペクトが複数あるとほかはかすむんだよな。

2020年

2020年。人生を変えるできごとがありました。ワールドエンドヒーローズのサービス終了です。

5月28日に発表され、8月20日にその日を迎えるまで、わたしたちは右往左往しながら日々を噛みしめ、悲しみの中で明日を見つめていました。ワヒロがくれたものはあまりに大きく、「ワヒロをはじめてハマった日」とおなじか、それ以上に、サービス終了の日は忘れ得ないでしょう。

わたしがワヒロにすとんと落ちたのは2019年4月28日なので、どちらかというと「看取りの時間」だった2020年なのですが、皮肉にもサービス終了の日は「ワヒロのためにがんばって見つけた仕事」の実習期間であり、悲しみをまぎらわせたかというと微妙ですが、そのあと1年続く職場にやっとアクセスできたころです。「ワヒロくんがくれた命」を強く実感した1年であるといえます。

ワヒロがサービス終了してからというもの、メインライターの深澤さんの以前のお仕事に触れる意味でFF14をはじめるフォロワーさんが増え、それならと思ってやってみたのがFF14をはじめたきっかけです。正直なところ新生2.0をクリアするのに年の暮れまでかかっており、2020年がFF14と強く紐付いているかというとそうでもないのですが、きっかけとしては記録しておくべきですね。

2020年2月中旬だったと思うので微妙に期間外ですが、新刊2冊をひっさげてはじめてのビッグサイトにおもむき、生まれて初めて即日完売を経験したほか、9月には委託ですがやはり新刊を2冊発行しています。半年に2冊ずつはかなりハイペースなほうだと思いますが、この年を最後に執筆ペースはガタ落ちしています(それは、原作がサ終すりゃそうよ)。

体調は比較的安定していたでしょう。9月から働き始め、年内はかなりまともに出勤していたはずです。ただし、2019年から勤めていたA型事業所は死ぬほど退屈でろくなサポートもなく、通えなくなって4月に辞めていますから、意欲がめちゃくちゃ強かったわけでもありません。5〜7月のあたりで就労について試行錯誤をし、以前通っていた就労移行支援もダメそう、別の移行支援も望み薄、他のA型事業所もちょうど新型コロナウイルスの流行り始めたおりで軒並み求人がなく、八方塞がりかと思われたところでの一般就労ですから、決してトントン拍子に進んだとはいえません。就職するまではとにかくすべてに怒り狂っていた記憶があります。エネルギーが余っていたのかもしれません。

さて、ホロスコープ上ではというと、山羊座に4星、魚座に4星、金星が火のシングルトン、天王星が不動宮のシングルトン。風の星座にはひとつも星がありません。この記事を書きはじめる前、2023年と2022年のソーラーリターン図を見て「やたら安定してるな、毎年こんな感じなのかな」と思ったのがさかのぼってみるきっかけだったのですが、たった4年でここまで偏ると笑いが止まりません。

これだけ偏っているとシングルトンのほうが気になります。金星は牡羊座ですが、火の活動宮ですから、喜びや愛・芸術や財産について、衝動が強くパッと咲いては散るようなぐあいだったのでしょうか。「はじめること」にとにかく意欲が強かったのは確かでしょう。怒りがそのようなものへの原動力だったのもうなずけます。

不動宮のシングルトンが天王星というのも、もうなんもかんもわやだよ、という感じです。「安定・継続」の行動が「変革・別離」の星からもたらされる。期間の後半には確かに安定して出勤できていますから、新型コロナウイルスによるさまざまな変化に巻き込まれてしっちゃかめっちゃかになった末に丸く収まった、と考えるとなるほどなあと思います。

アスペクトをみていくと、火星と天王星の120度とその真ん中(60度)の太陽はかなりタイトです。太陽は水星とゆるめに重なっていますが、水星と天王星までいくとオーブ5度なのでそこまでバチバチでもありません。とはいえこれらの4星は、変革へのエネルギーや情熱、ときには怒り、知性やコミュニケーションがうまく噛みあってことを進めたことを表していそうです。ただし、決してコミュニケーションがいつもうまくいっていたわけではありません。辞めたA型事業所ではむしろその「致命的な話の通じなさ」が決定的なきっかけになりました。これはコンバスト(太陽と水星の合)が表しているのかもしれません。

また、木星と金星は90度、木星と海王星は60度になっています。木星と金星というとたいへん福々しく美しい組み合わせですが、90度ですから生やさしくはありません。海王星との60度はやわらかい連帯ですが、海王星は凶星のひとつ。あれこれ問題を乗り越えた末に丸く収まる、という印象をここでも受けます。月は海王星のすぐそばにあり、木星との組み合わせは美しいのですが、「自分の気持ちがあいまいでわからない」「支援してくれる人にうまく伝えられない」という状況を表しているようです。

冥王星と土星は3度離れて並び、ほかの星とはアスペクトがありません。この組み合わせはかなり厳しく、破滅や試練を思わせます。しかし、結果として(ワヒロという大きすぎるものを失ったことによって)「傷を抱えた人生」という、そこまで悪くはないものを得ましたし、それはどうしたってつきあっていかなければいけないものである、という諦めも知りました。

ここ4年を見比べて、おわりに

ここまで見てきて、激しい年は激しく偏ったホロスコープだし、安定した年は安定してるんだな、とめちゃくちゃ納得がいってしまいました。正直2023年と2022年を並べた段階ではこんなにちゃんと納得いく記事になると思ってなかったので驚きです。そもそもこんなにたくさん書くつもりでもなかったんだよな。朝4時まで。

4年間のソーラーリターン図を見比べると、それぞれの年に関する納得にもうひとつ、ハウスの偏りがあるな、と思います。

社会への進出を頑張っていた2020年、2021年はホロスコープの上半分に星が集まり、いろいろダメになって身のまわりを固めはじめた2022年、2023年は下半分にギュッと寄っているのです(正確には、ハウスを区切るときの基準になる時間が違うのであり、星の位置としてはだいたいこの星座のあたりに動きの遅い星があるんだよね、ということなのですが)。

これも「そう思って見れば納得がいく」というたぐいのことではあります。しかし、2020年の激しいクオリティ・エレメントの偏りと、ここ2年の安定した精神(とバランスの良い星の配置)を考えると、ホロスコープをちゃんと見るといろんなことがわかるんだなあ、と凡庸な感想を抱くわけです。

ともかくソーラーリターン図をきちんと継続して毎年読むこと、あとちゃんと情報を整理して日々の記録をつけることはすごく、すごく、すごく大事だなと実感した記事になったので、なんとか節目節目で形に残していきたいと思います。今後ともはとさんの人生を応援よろしくお願いします。